もともと日本には結婚式という慣習はなかったようです
<道具入れ・嫁入り・祝言>の三つの行事を合わせて<婚礼の儀礼>としていました

花嫁道具を運び(道具入れ)
花嫁が新郎家に移動し(嫁入り)
家に親戚縁者をもてなしてお披露目会(祝言)をしていました
内容は地域によって細かな違いがあったそうが
祝言は今で言う人前式と披露宴が一緒になっている感じでした
このころは<式>という明解な儀式はなく
婚礼の儀礼のこまかな行事を数日間にわたって行う感じです
たとえお寺で行われても「家内安全・願望成就」のご祈祷するだけで<式>とは別物でした
「結婚式という概念」が生まれる前の話です
明治の中頃、皇族の方の結婚式で今に近い神前式が登場しました
一説には欧米からの「結婚の儀式もない野蛮な国」という批判を受けて作られたようです
このとき日本人は新しい価値観を知りました
「結婚式という結婚の儀式がある」
皇族の結婚式であり 新聞で全国に紹介され これ以降 神前式が全国的に広まったと言われています
その後
結婚式場が増えてきて
盛大な結婚式をすることになるのですが
現在はというと
家族や親族を介して祝言(お披露目会)をするスタイルになってきています
時代は繰り返すのでしょうか?
ただ
結婚式をする意義や意味を失うことなく伝承していかなければいけない
これだけは日本人として諸外国に対する価値を見出すためにも
していかなければならないことなのではないかと思います